gallery 主な作品紹介
【店舗】イタリアンレストラン(一部分離発注工事)
建築場所 :東京都杉並区西荻南
構造・用途:改修工事 飲食店
延べ床面積:38.66㎡(11.69坪)
設計者の声
ご依頼主のM様は、以前 吉祥寺の有名店でシェフをされていた方です。 西荻窪に今回 新しくお店を出される計画となりました。 オープン予定が、2020年5月の予定となり、新型コロナウイルスが騒がれている時期でもあります。 しかし、M様の大きな「夢」と決断に心打たれ、私もその「夢」に便乗させて頂きました。 工期を始め、建材の問題など 不安はありましたが、若干の工期の遅れはあったものの、無事にお引き渡しをさせて頂きました。 オープン後は流石 人気のシェフM様だけあって、予約が途絶えることは無い様です。設計時にカウンターの構造に、工夫をしました。 店舗内に厨房及び、ご希望される客席数を確保すると、通路巾が非常に狭くなってしまう問題が発生しました。 そこでM様とも試行錯誤をした結果、カウンターの立ち上がりに厚さ12mmの鉄板を使用して、少しでも造作スペースを少なくし通路巾を広くする計画をしました。 構造的にも強く、経年劣化の心配もありません。カウンターの立ち上がりを鉄板で製作するなど、聞いたことがありません。一つのチェレンジでもありました。 お付き合いのあった鉄骨屋さんに相談したところ、忙しいとの理由でお断りをされてしまいました。 そこで、以前、住宅設計時に鉄骨階段の製作をお願いしたところに相談したところ一口返事で、引き受けて頂けることになりました。 仕様は厨房側に面する部分は湿気による発錆、腐食を防止しなければなりません。 厚さ12mmの鉄板の搬入時を考慮して分割して作製し、それを溶融亜鉛メッキとしました。 ここは、工事費を渋り塗装で済ます訳にはまいりません。鉄板の発錆、腐食によりカウ ンターの取り替え工事が必要な場合には、お店を閉めての大工事となってしまいます。 また、既存建物の改修工事でもあり、既存建物に構造的な負荷を極力掛けることを避け、厨房のシンダーコンクリートにスタイロフォームを充填し厚さ180mmで計画しました。 この寸法はグリストラップ(油を溜める収集器)が設置可能な最低限度の厚さとなり、排水ピット及び、配管の排水勾配がギリギリ確保出来る計算となり、これも 今回のチャレンジでもありました。 また、店舗内の内装ではM様のご要望でもありシンプルで気品のあるイメージとなるように心がけました。 一般部の壁面は、落ち着いた色の塗り壁をイメージしたジョリパの吹付け仕上げとし、テーブル席の背面の壁はアクセントとし鳥の羽をイメージさせる立体的なダイナミックな動きのある柄の真っ白なスペイン製の大判タイルを張りました。 これは とても見応えがあります。このタイルは既に現地での生産は終了しており、このお店で使用されるのが最後でありレアなタイルとなります。 また、トイレはゆったりとスペースをとり、内装にもこだわりました。腰はクリーリング性を考慮して、イタリア製の大判タイルの縦張りとし、オーク調で落ち着いた造作家具の手洗い器。 腰壁以外は店舗内の壁と合わせシックに塗り壁風のジョリパ吹付け仕上げとしています。 そして、トイレの背面の壁にはアクセントとしてテーブル席の背面の壁に使用した、スペインタイルを使用し店舗内のデザインの統一性を図っています。 またそれらは天井面に仕組んだ間接照明で照らし雰囲気のある照明計画にも心がけています。久しぶりの店舗設計でもあり、とても興味深い仕事をさせて頂きました。 これからも、お店が繁盛するとともに、素晴らしい料理を多くの方にご堪能して頂けることを願っております。 M様ありがとうございました。
外観
客席
◆◆◆お店のご紹介◆◆◆
イタリアンレストラン
オステリア トレ パッツィ
東京都杉並区西荻窪3-15-1 MUビル1F
TEL 03-4361-5515
定休日 水曜日 不定休
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